日本Mテクノロジー学会事務局
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千葉大学医学部附属病院
企画情報部 鈴木隆弘
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過去の大会論文集と学会誌

M Solution Library 第2号 (1996年9月11日)

M関連事例紹介

事例名 東海大学医学部、医学情報学
組織・プロダクト名 医学部医学教育のためのエキスパートシステムの制作
所在地 〒259-11 神奈川県伊勢原市望星台   0463-93-1121(2140) 0463-96-4301
● システムの概要
  東海大学医学部では、医学部三年生を対象に、「知識ベースと人工知能」という、3回シリーズの選択講義・実習 を開催しています
医師の診断過程の一つのモデルとしてbeベイズの定理を説明し、このモデルを利用したエキスパートシステムに知 識を入力し、自分が作成した知識ベースに問い合わせて機械がどのような反応をするかを実習します。
● M言語を採用した理由
このエキスパートシステムを実現するには、複雑なデータ構造を表現できる計算機言語が必要です。また、学生 の興味を持続させるため、ウィンドウによるマン・マシン・インターフェースが欲しいということもありました。  もちろん、LISPやPROLOGという選択肢もありましたが、パソコン上でグラフィックな表現のできる経済的な処 理系がありません。  M言語の大域変数は、その言語仕様上の特性から、LISPやPROLOCで活躍しているリストという柔軟なデータ構 造を、ほぼそのまま表現することができます。  つまり、複雑なデータ構造が駆使できると同時に、ウィンドウのインターフェースが使える、しかもパソコン上 で経済的に、というのがM言語採用の理由です。
● DT-Windows  実習用の計算機がNECのPC9821でMicrosofrt社のWindows3.1を採用していたため、M言語は臼本ダイナシステム株 式会社のDT-Windowsを採用しました。  DT-Windowsでは、専用のWrite命令で、ウィンドウの表示を行います。プログラミングとしては、C言語でおなじ みのイベントループ処理が基本です。しかし、C言語に比べて、機能が豊富なので、プログラミングはずっと楽に なります。  データベース処理の部分は従来と変わりません。表示部分は文字ベースのプログラムに比べて変更が必要です。
● 導入の効果  C++言語で同等のことをすると、自分で人工知能用のクラス・ライブラリを作成しなければなりません。機能を 追及したくても、デバッグが膨大となるため、現実的ではありません。結局、とにかく動けばよい、といった程度 の自作ライブラリを使うことになるでしよう。  M言語では、最初から複雑なデータ構造が組める仕組みが提供されています。  そのため、データの設計は短時間で済み、さまざまな機能を付け加えることができました。  M丁子語にはさまざまな側面があります。本事例では、M言語のデータ表現能力と、対話性が生かされたと思います。
● 今後の予定  日本ダイナシステム株式会社では今後はOpenMに力を入れてゆくようなので、システムも移行する必要があるでしよう。  しかし、M言語のデータベース部分は変わらないので、時間のかかるデータ設計は変更せずに済みます。むしろ 画面設計が楽になりそうなので期待しています。DT-Windowsで作った最初のエキスパートシステムは、機能的には満足していますが、推論機構にはやや物足りない部分があります。  今後、新しいシステムを作成する場合にもM言語を利用すれば、拡張性や移行で優位を保てると考えています
事例名 日本ディジタルイクイップメント株式会社
組織・プロダクト名 MUMPSユーザ事例
所在地 〒530 大阪市北区中之島2-2-2    06-222-9211   06-222-9408
USER'SVOICE 1

SHARP シャープ株式会社

AIphaServerパラレル化で高速検索
特許情報利用が2倍に活性化

シャープの生産技術開発推進本部は,公開特許検索システムを完成した。サーバに蓄積した公開特許情報を社 内のワークステーションから高速に検索するシステムだ。検索にDigital2100を3台パラレルに使用し,特許 情報を年度別に同規模のデータサーバに振り分けた構成にすることで高速検索を達成している。システム稼働  後,特許情報への月当たりアクセス件数か倍になるなど早くも成果があがつている。全社規模のシステムとして は世界でも類のないもので,社外へのシステムとしての販売も考えている。
シャープ株式会社は需要創造型商品の提供を基本理念としている。生産接術開発推進本部は,理念実現のためにシ ャープ全社のエンジニアを支援する組織だ。なかでもCAEセンターはその中核的存在でE.0.Aなどを含む広義のCAE, ハード,ソフトにかかわる環境を整備してエンジニアの開発を支援する役割を担っている。「コア技術を開発して, それを製品にリンクさせていくための垂直的支援と,全シャープ)設計環境整備や海外工場のレベルアップなどの 水平的支援を行っている」と竹島昌二生産技術開発推進本部長は説明する。 需要創造型商品を産み出すという ことは「他にない製品をいち早く出し,その機能を役ててもらい利益を社会に還元していく」(竹島氏)という ことだが,これには技術情報とくに先端接術に関わる特許情報が重要である。シャープでは以前から特許に関する 社員意識の向上に努めるほか,CAEセンターを中心に特許情報の利用環境整備を進めてきた。
検索速度の遅さ,不便さ コストの高さか従来の問題
  この特許情報の利用環境として,従来はPATOLIS*の端末を主に使用していた。しかし,PATOLISの端末は設置 台数が少なく,使用料が高い。また、高速で検索できる点はいいのだが,付与されているキーワード設定が各部門で頼繁 に利用する技術情報を検索するためには適当でないため,設計者には使いにくかつた。特許情報の重要度はますます大き くなっている。接術者が日常業務でより快適に利用できる環境を整えることは急務であった。そこで,喜田榮橲CAEセ ンター副所長を中心としたメンバーは,公開特許専用データベースを作り,技術者のニーズに適合した使い勝手のよい特 許検索システムの構築に取りかかった。シャープでは約5年前から全社的な技術情報データベース「STAGE」の整備 を進めていた。これは一般技術情報や部品情報,また専門分野ごとのエキスパート情報からなるデータベースで、技術者 が設計を行う際に役立つ情報を提供するためのものだ。「新しい公開特許検索システムは,このSTAGEのサブシステム第 三段階として93年6月から開発に着手した」(喜田氏)。

高速検索を第-の目標に システム開発
 新しい公開特許情報検索システムは,接術者が自分の端末から自由に検索できること,業務に沿った自由キーワード 検索ができること,そして有効な業務ツ―ルとして利用できるために高速な検索ができることを目標とした。特に検索速 度については「15~30秒で結果が返ってこないと実用,つまり使ってもらえるシステムにならない」(喜田氏)ので,最 優先の課題になったという。
  開発をDigitalと進めることにした理由は「プラットフォームとしてDigitalのハードに最もなじんでおり,ツール使 用上のインフラも整っていたから」とシステム開発箋の高藤昭夫主任研究員は 説明する。喜田CAEセンター副所長は 「無理と思えるような要求に対しても,検討して応えてもらえるような間柄にな つていた」という信頼関係も,共同開発 の理由として挙げた。実際,Digitalも「期待に応えて新システムの開発に力を注いでくれた」(喜田氏)という。
当初300万件,さらに毎年40万作増加 膨大なデータ量か高速検索の難問
まず,インデックスの切り出しに強く,文献検索システムに広く使われているDSM7を基本としたシステムとして開発 に着手した。公開特許情報はJAPIO*から購人したが,シャープの事業に関連ある部分に限っても約300万件になった。
  また,公開特許のデータ件数は約300万件であったが,特許公報の文書中の単語・図版に付加されている見出しなどを 含めると検索対象となるデータ量はその数百~数千倍というさらに膨大なものになる。既存のデータベースと比較しても 2桁以上サイズが大きく,高速検索は一層困難になる。さらに,公開特許情報は常に増え続けている。CD-ROMにし て毎週2枚,約1万件のペースで増加している。年間で約40万件の公開特許デ ―タが増える計算になる。「仮に1つの CPUをHEADとするシステムで検索速度を実現した場合,単純にテータを追加していくだけでもデータ増加にともなり て年々検索のパフォーマンスが低下してしまうことは明らか」と開発を直接担当した金重善雄係長は難しさを指摘する。 このため,95年11月の段階で目標とした最も負荷の高い中間一致検索で30秒以内というレスポンスタイムがなかなか 達成できず.Digitalのエンジニアとともにシステムの調整が続いていた。
年度別構成のサーバ並列化か 高速検索のキー
この難問を解決するためにシャープとDigitalのスタッフが開発したのが,特許情報をほぼ同じデータ容量を持つ年度 別構成のデータベースサーバに分割するという手法だった。サーバには AIphaServer21005/250(3CPU)を3台導入し, 複数サーバと複数CPUによる並列非同期検索を実行できるようにした。各サーバにはトータルで300GBのハードディスク 装置を増設している。公開特許情報のデータベースは,各サーバに対応してほぼ均等な容量になるように構成を年度単 位に13個の年度別DBサーバに分割し、Aipha Server21003台(9CPU)のパラレル検索サーバ構成とした。そして,別 に設置した統括用 Aipha Server2100(パラレルコーデイネータ)から、各年度別DBサーバに対して同時並列検索処理 を行うことで従来は不可能だった高速検索を実現した。
  もっとも幅広く検索を行う中間一致条件で検索した場合でも,現状の約430万件の全データから30秒以内にヒットし た情報を返してくる。現在のハードディスク容量でも来年には満杯になってしまうと予想されているが,年代別構成の分 割サーバとした為,将来のデータの追加・増大があっても,それに合わせて検索サーバを増設すれば,検索性能の低下 を招かずにすむ。単一構成や分野別構成のデータベースに比べてデータの追加・更新がやりやすいという利点もある。
注)DSM…Digatal Slandard MUMPS* Digital News1996MAY-JUNN No.67 ----------------------------------------U S E R ' S V O I C E
システムの利用率は   従来の2倍
 従来のシステムとのもう一つの大きな違いは,社内のネットワークにつながった、どのクライアントからも公開特許情 報が検索できるということだ。しかも,社員IDがあれば誰でも利用できる。実 社員IDがあれば誰でも利用できる。実 際,「新システムの稼働後,特許情報へのアクセス件数は2倍と飛躍的に増加した」(高藤氏)と導入直後からの効果を説 明する」このようなシステムは使ってもらわなければ意味がないが.すでに1ヵ月に6000件を超えるアクセスがあり,す っかり社内に受け人れられたといえる。
「この検索を従来のPATOLISで行ったと考えれば。そのコストセーブ効果だけでも数千万円のオーダーになる。さ らに特許抵触のリスク回避,自社特許ライセンスの活用なども考えれば億単位の効果が上がているとも考えられる」 と喜田CAEセンター副所長は効果を強調し,「これからもこのような一度利用したら使わずにいられなくなるような魅 力あるツールを提供していくのがわれわれの使命だ」という。
内容充実とともに システムの外販も目指す
 完成したシステムについて生産技術開発推進本部長の竹島氏は「先端技術をベースにした製品を送り出しているメー カーとして欠かすことのできない取り組みで,このシステムによってこのような経営資源としての情報化が事業の差として現われてくる」と語る。
  今後は,公告特許情報データも取り入れる,調査機能を強化する,社内の出願システムとの連携を組み込む,公衆 回線やインターネットを介して社外から一般社員が利用できるようにするなど,情報の活用機能を充実させていく予定だ という。金重係長は「メンテナンスについての改善提案も積極的にしてもらえれば」とDigitalに対しての要望も述へていた。
 さらに,今回完成した公開特許情報検索システムは「規模的にもパフォーマンス的にも業界でも例のない最先端のシステムと考えている」(善用氏)ので.シャープ社内で利用するだけにとどまらずDigitalと協力しながら外販していくこ とも目指している。
お問い合わせ・・
日本デャジタルイクイップメント株式会社
大阪支店第2営業部 徳田まで
TEL(06)222-9122
FAX(06)228-0428
*商標および登録商標はすへて該当する商標所有者の所有物です。
*記載内容まおよびデータは、Digital News No.67May・June1996に掲載された時点のもので、現在ものとは異なる場合がございます。 
事例名 株式会社CRC総合研究所 名古屋支店
組織・プロダクト名 組合員・共済管理システム
所在地 〒460-00 名古屋市中区錦1-5-11 伊藤忠ビル2F 052-203-28411 052-211-4149

組合員・共済管理システム

[目的]
  従来、汎用機(FACOM760[バッチ業務主体]ACOS3600[オンライン業務])を使用して稼動していたが、データの増加によるハードディスクの増設費用、汎用機の維持費、 通信費のコスト増加の為、ホストシステムをパソコンシステムにダウンサイジングしコスト の削減を行う。
パソコンで構築する為に、マルチユーザー・マルチクスクシステムで可変長データベース機能 を持つOpen M forPC(DTM)で構築したシステムです。
[業務内容]
1.組合員管理
(1)組合員登録処理 (2)組合員検索処理 (3)組合員履歴管理 (4)組合員統計処理
(5)組繊情報管理  (6)組合費自動更新 (7)各種集計表作成 (8)銀行引落FD処理
2.共済管理
(1)家族情報登録処理(2)紛付申請処理 (3)掛金入力処押(4)組打出統計処理
(5)給付履歴替地  (6)掛余履歴管理 (7)共済加入者台帳処理(8)申請データチェク処理
(9)領収書発行処理 (10)給付集計処理(11)各種給付自動作成処理

組合員・共済管理システム
事例名 日本ディジタルイクイップメント株式会社
組織・プロダクト名 MUMPSユーザ事例
所在地 〒530 大阪市北区中之島2-2-2    06-222-9211   06-222-9408
顧客満足度の高いシステム構築を
日本通運株式会社

輸出入合計で7、000億ドルに達しようとする日本の年間貿易額。その大半は海上輸送に依存しています。
業界最大手の日本通運株式会社(本社:東京 千代田区)では早くからVAXを利用して海上輸送に関する情報の流れを整備し、他社にない高度なサービスを提供してきました。
現在「NEXT21プロジ工クト」による輸出入基幹システムの再構築に取り組んでいます。同社東京国際輸送支店 情報システムセンターでお話を伺いました。

優位性の原点はインフラ整備

 日本通運の国際輸送部門では輸出人業務で16年に亘りDECのミニコンを使用しており、現在は日本全国主要港にある支店にそれぞれミニコンを配置しネットワーク接続しています。輸出の処理件数の増加に加えて、輸入の件数が近年急激に伸びてきており、基幹ホストの処理スピードの向上が求められています。
  業務規模の拡大に合わせリプレースを繰り返していますが、今年はインターネットホームページの対応も含め大幅な基幹ホストのパワーアップを計画しています。 既に新基幹ホストとしてターボレーザー8200を導入し、 リプレース作業を開始しており、輸出入の基幹業務のスピードアップ、データ容量拡張、安全性の確保、コストダウンを実現します。また、税関を始め業界VANとのオンライン接続、顧客とのEDl等Micro VAXで現 在処理している通信系システムをAIphaヘリプレースも予定しています。
  社内ま各拠点にLAN導入を進めており、全国でWANを構中です。クライアントPCはWindows95 でLANによりAIpha及びUnix機と接続でき社杓メールシステム及びインターネットによるE-Mail を行えるようになっております。
  今までの物流は安全性、正確性、コストの3点が重視されていましたが、それに加え情報が4点日の要素となっております。 これからの物流は生産管理/マーケッティングの一部となり顧客と物流業者がパートナーとして最適な物流システムを構築してゆくようになります。それだけに柔軟な対応が出来るシステムでなければならず、 レスポンスが早いことが直接リードタイムの短縮、コストの削減につながります。  とりわけ営業、作業の第一線の最新テクノロジーを駆使した情報化は単に社内事務の効率化のみならず、営業的 にもセールスマンー人一人のパワーアップを図ることが出来ます。 インターネットにより世界中のお客様、関係 先と自由に簡単にE-Mailで情報の交換が出来ます。

業務改革=意識改革

現在、業務改革及び既存システムのRe-Engineeringを進めており、新システムはNEXT21と ネーミングし、昨年開発した輸入システムは本年1月より本番稼働しています。
  従来のシステムはドキュメンテーションに主眼が置かれていましたが、NEXT21はデータベースを基本とし、 最初に正しい基本マスターデータがあれば、正しい処理が迅速に行えると言うコンセプトで、業務処理の自動化を目指しています。問題が発生してから対処する「Derfective Management」から、前もって先を見通したプロフェッショナル管理「Proactive Management」ヘシステムも意識も改革しつつあります。  
 受託時に通関、作業、輸送手配、料金、配達先等をマスターとしてデータベース化しておき、海外からの コマーシャルインボイス、Bill for Ladingデータにより輸入手配データが自動的に作成されます。 各現場への指示割ま専用線ネットワークで自動的に各現場にリアルタイムで出力されます。インボイスデータから 自動的に輸入申告データが作成され、NACCS(税関)システムにオンラインで送信され、直ちに審査区分、 関税、消費税等の許可データが返信されてきます。貨物のトレース情報をリアルタイムでお客様のPCから照会し ていただくことが出来るパッケージソフトも用意してあります。
従来、分業化されていたビジネスプロセスを基本データベースを中心に考え直し、営業と作業を直結し中間管理機能、多階層機能を営業フロントに集中しました。 その結果、処理のリードタイムが短縮したと同時に、省力化 (事務処理担当者を営業フロントに振り向ける)を図ることが出来ました。
  社内の運用組織も変更しスリム化が実現できました。 開発に際しては日本DEC社の協力を得てDASLを導入し、従来マニュアルコーディングしていたM言語をDASLにより標準化し開発のスピードアップを図ることができました。特に登録画面プログラムはディスプレイデザイナー画面にて直接入力することにより対話形式で作成できるためプロトタイプによる設計、開発が出来ます。  また、入力フィールド毎に照会ウィンドウを自由に開くことが出来ます。 複数画面の前後移動等、マニュアル でプログラミング開発していると面倒なことも簡単に処理が出来ます。 漢字入力が簡単に出来るようになりました。

最新テクノロジーも活用

また、海上コンテナ輸送に関してもサテライトを使用したシステムを導入し、輸送情報をリアルタイムで管理できるシステムも開発中です。 基幹輸出人システム(AIpha)で作成した海上コンテナ輸送指示情報を自動的 に操配計画をドライバー毎に作成し、衛星通信でトラックの車載端末に送信し、結果情報もリアルタイムで基幹システムのデータベースに更新します。 ナビゲーションソフトとの組み合わせでスクリーン地図上でトラックの位 置が確認できます。近年の大型船の導入に対応した、大量輸送管理システムです。
  インターネットのホームページも日本DECの協力を得ながらAIphaにてM言語のデータベースを直接照 会、データ登録出来るようにしようと計画しています。これにより世界中のお客様から日通の貨物トレースが照 会していただけます。船積みスケジュール、輸送ルート等の照会サービスも出来るようにしたいと考えています。
  ハードウェアの環境は調整中で年内にはオープンできると思います。
史に最近日本DECから販売を開始したReflection2というエミュレーターソフトはクライアントPCからUnix、AS/400、RS/6000等に自由に接続することができるようになりました。
今後も日本DEC社の協力を期待しております。

*商標および登録商標はすへて該当する商標所有者の所有物です。
*記削容はおよぴデータは、1996年8月時点のもので、現在のものとは異なる場合がございます。
事例名 ムラタシステム株式会社
組織・プロダクト名 物流システム・アプリケーションと開発環境
所在地 〒601京都市南区吉祥院南落合町3   75-672-8320 75-671-5106

< ムラタシステム株式会社 >

 ムラタシステム株式会社は、村田機械株式会社の物流システム事業部において、そのソフトウェア・エンジニアリング全般を担当する部門として設立され、大規模配送センターやCIM/FA工場のシステム設計からソフトウェア開発までをトクルシステムとしてお客様に提供するという役割を担い、多くの納入実績を持っています。
  大きくは
  1・自動化装置の制御(スタッカクレーン、無人搬送車、ロボット、コンベヤシステムなど)
  2・自動化装置を用いた在庫管理システム。人出庫システム。
  3・生産管理や配送支援システム、需給管理システム。
といった物流システムにおける多面的なソフトウェアに、Mシステムを利用して取り組んでいます。
さらに、社内のインフォメーション・システムの構築にもMシステムを応用しています。
ここでは、これらムラタシステムにおけるソフトウェア開発において、「Mシステム」をどのように活用してきたかをこ紹介いたします。

< 物流システムと「M」とDECのプラットホーム >

物流システムにおけるソフトウェア開発にはどのような条件が要求されるのでしょうか?
1.大規模システムにおいては「人に優しい物流」を実現するために、高度で複雑なデータを高速に処理する能力
2.人間操作系のみならず、制御装置に対するシビアなレスポンス。
3.さまざまな制御装置やHOSTコンピュータとの接続性。
4.小規模なシステムから大規模なシステムまでカバーできるスーケラビリテイ。
5.アプリケーションの改善やデータベースの保守が、システムを止めずに可能であること。
6.物流システムのノウハウの蓄積が大切であるが、同時に、過去のシステムの流用ではお客様に満足していただ けない。つねにニーズを先取りしたシステム構築が必要であり、発展性のあるソフトウェアでなければならない。
  このような要件を満たしてくれたのが、DECのハードとOSでありDSM(DEC標準MUMPS)です。と りわけ削優先度の高い条件が「シビアなレスポンス」の実現にあるわけですが、DSMはこれに十二分に答えて くれました。DSMと同じ処理能力を他のデータベースシステムと言語で実装しようとすると、まったく不可能か、 もしくは、できたとしても何倍ものコストをハードウェアにかけなければ実現ないという事実は、10年前も現在 も変わりが無いと思います。DSMがもたらす処理能力によって、他の物流メーカーが提案できない大きな規模の システムを提案し、お客様からのこ指名を戴くという、まさに競争力に直結した効果を得たこともあります。コン ピュータ・ハードウェアは当初、PDP-11にはじまり、MicroVAX、VAX、と変遷し、現在のAIphaAXPにいたるまで 一貫してDSMを用いてきましたが、その間OSもDSM-11から、VMS、OpenVMSへとバージョンアップを繰り返して きました。その過程においても、過去の資産を十分継承しながら物流システムの開発が可能であったのは、DSM のOPEN性もさることながら、日本DECの十分なサポートがあり、実現してこれたとのだと考えています。

< 標準化へのとりくみ >

いくら恵まれた開発環境が手に入っても、それを生かせなくては意味がありません。そこで、まず我々は物流シ ステム構築に必要な特性を備えたベンチマークテストを考案し、各コンピューターメーカーの協力も得て、データ を作りました。その結果から、あらためてMの優れたパフォーマンスを認識し、「どんなシステムでもMで構築できる」という自信を持つことができました。そして、Mというすぐれた環境の上で、他社に負けない物流システムを熟成していこうと考えたのです。お客様からシステムの実行環境についてこ指定(M以外の)が有ることは良く ありけが、ほとんどの場合はMをこ存じなく、単にホストとの親和性などが栄作になるだけです。そこで、Mの パフォーマンスの良さをデータで示し、MのOPEN性と様々なコンピュータとの接続実績をこ説明し、積極的に Mのよさをこ理解いただくことによって、より品質の高い、より高度なソフトウェアを、よりローコストで提供す ることが可能になるのです。
  このようにして、「プラットホームの標準化」を行いながら、さらに、アプリケーションの構築手順と構築ツー ル、さらにドキュメント作成からテストツールやプロジ工クト管理に至るまで、Mを核とした開発環境の標準化に 取り組みました。でき上がつてみると、これらのシステムは市販のテストツール、CASEツールやプロジェクト管理 ツールなどに負けない機能を持ち、さらにターゲットシステムもツールもすべてがMシステムであるがゆえに非常 に統合化され、常に発展し続けるシステムになりました。ここに、Mシステムが持つ最も大きな可能性が生かされ たと考えます。それは、Mでプログラムを作成するのは他の言語に比べて非常に簡単であることはいうまでも有り ませんが、それ以上にMがインタープリタであり、自己記述能力がある為に、非常にダイナミツクで汎用的なソフ トウェアを作成し得るという点です。簡単にいうと、たとえば非常に複雑なパターンのテストデータでテストした いときに、Mであれば「いろいろなパターンのテストデータを作成するためのプログラム」を簡単に作ることがで きます。そればかりか、開発を効率よくするためのツール(たとえば自動的にソースプログラムをチェックして修 正するプログラム)をもM自信で作成することが可能です。
  簡単に作れる→ゆとりが有るのでツールを作る→効率と品質が上がる→もっとゆとりができ、もっと良いツールを作る という「好循環」のおかげで、Mシステムによる開発環境は成長し、開発する者にゆとりをもたらし、何よりもお 客様により品質の高いソフトウェアを提供できることになるのです。

< 今後の展望 >

□端末のグラフィカルインターフ工-ス化
今まではキャラクター端末が主体でしたが現在はパソコンのGUIをいかした画面が中心になります。 ムラタシステムでは過去に作成したアプリケーションをまったく変更することなく、パソコンのGU個面を自動生成し、パソコンで実行するための什組み「MiddleTalk」を開発しています。
□オブジェクト指向設計に毒づく、アプリケーションの部品化
もともとMはプログラムを変数の中に閉じ込めることができ、PDP-11のころからこういった手法でソフトウェ アの部品を作り、あたかもJAVA言語のアプレツトの様な使い方をしていました。 今後、Mの標準化がオブジェクト指向プログラミングやオブジェクト指向データベースを含んだ方向に発展すれば、より洗練された部品化・標準化が可能になるのではと期待しています。
□インターネット/イントラネット ベースの開発環境としてのM
もともとインタープリタでテキスト処理の得意なMシステムには、すでにインターネット関連の製品や稼働中 のシステムが有りますが、もっとこの分野で発展できる言語のはずです。
現在ではクライアント/サーバーシステムとインターネットの仕組みが融合され、ソフトウェア技術の考え方 として無視できない碁盤となりつつあります。 Mシステムとインターネットの両方に共通する「自己発展性」 が強力に結びつくことを期待したいと思います。
最後に、Mシステムが、正当に認知され、その実力に見合うだけの大きな評価を受け、ますます発展することを強く念じたいと思います。
事例名 副作用・中毒症例報告検索システムCARPIS
組織・プロダクト名 日本ダイナシステム株式会社
所在地 〒460 名古屋市中区新栄2-1-9雲竜ビル東館5F  052-242-5441 052-242-5984

副作用・中毒症例報告検索システムCARPIS
Case Reports of Adverse Reaction and Poisoning Information Services

<製品概要>
  ソリブジン事件、薬害AIDS。これらの事件をきっかけとして、医薬品の副作用情報に対するニーズは非常に高まつています。しかし、医薬品の添付文書では、一般的な情報しか得られず、これらのニーズには応えることができません。
  そこで、この現状を解決するために、名城大学薬学部医療情報センターでは、副作用情報データベースCARPISを開発しています。
  このシステムはOpenM for PC(DTM)をデータベースエンジンとしてパーソナルコンピュータのみで構成されるネ ットワークシステムで、収集した医療品や化学薬品の副作用・中毒に関する症例報告をデータベース化し、医療従 事者や薬剤師へ適切な情報を提供することを可能にしています。
<特徴>
内容:医薬品マスター、副作用用語に関するシソーラス(辞書)を茎に原因薬、副作用、原疾患、併用薬、副作用の処置、性別、年齢、因果関係、垂篤度、キーワード、書誌的事項(標題、掲載、雑誌名、巻号貞、発刊年数)、抄録を登録しています。副作用用語シソーラスは医学知識に基づいて上位概念、下位概念など複雑なリンクを持った一種の知識ベースになっています。
検索:原因となった薬の一般名や商品名、副作用症状や原疾患など様々なキーワードで検索が可能です。持に副作用については、シソーラスの構造をたどることで直接キーワードになっていない用語についても検索することができます。
論文参照:検索から原情報の文献を参照することができます。
M言語を用いることで、複雑な構造を持った実世界の情報をそのままデータベース化することができました。
事例名 国府町における住民健康管理システム
組織・プロダクト名 日本ダイナシステム株式会社
所在地 〒460 名古屋市中区新栄2-1-9雲竜ビル東館5F  052-242-5441 052-242-5984
 国府町は岐阜県飛騨地方高山市の北に隣接する人口約8000人の農山村である。
 昭和59年検診を委託している厚生連久美愛病院でコンピュータが導入されたのを機にパソコン上でのM言語を用 いてシステム化を開始した。
  システム構成については、其本的にマルチユーザーシステム。一部クライアント/サーバーシステムになってい る。検診現場入力にはペンコンピュータを用いている。

国府町の住民健康管理システムの概要は以下の通りである。
● 住民登録システムは、住民の基本情報を扱う。
● 検診システムは、集団検診車による住民の集団検診データを扱う。一部事業所検診をかねている。
● 現場入力システムは、ペンコンピュータとバーコードハンディ端末による検診現場でのデータ収隼システム。 問診時点で健康指導をおこなっている。
● ネットワークシステム:町山医療機関(内科、精神科)に専用電話回線で端末を配置。情報を効率的に一元化 し、リアルタイムに医療機関から検診情報を参照、活用している。
● 在宅療義システムは、在宅診療者の情報管理システム。保健婦、ヘルパー、トレーナー、民生委貝、福祉職員が直接データを共有する。各患者の情報を次系列に管理する一種の電子カルテ。
● 母子保健・予防接種システムは、母子保健・予防接種などの施行状況を把握、未受信者の管理をおこなう。
● 体力測定、運動処方システムは、検診結果参照を参照しながら、体力測定と、運動処方を支援するシステム。
● データベースは永久保存、現在13年分のデータがオンラインで蓄積されている。

システムの有用件として、
● 報告書、集計などの作成時間の短縮によって、受診者が50%増え、検診項目が増えたにもかかわらず労働時間 が大幅に短縮された。
● 情報の発信、受信が迅速に行なわれ、責任の所存が明確となり、共通の認識のもとに療養者の援助が素早く行なわれるようになった。
などが挙げられる。
事例名 SAMS(Shinwa Advanced Management System)
組織・プロダクト名 (株)新和情報システム部
所在地 〒924 石川県松任市旭丘2-6  0762-75-2000   762-76-8899
株式会社 新和は、北陸東海を商圏とする雑貨卸売業である。汎用コンピュータを使い高品質サービスを実施している。この実績は「第一回流通システム大賞」を授賞し一躍広まった。名古屋支店、岐阜支店を展開するにあた り全面的にM言語を採用したシステムを構築した。下記は新物流センター岐阜支店の概要である。

岐阜支店の規模
敷 地 面 積    :10,230平方メートル(3,100坪)
建 坪 面 積    :建坪4,446平方(1,347坪)
               延坪8,877平方メートル(2,690坪)
取り扱いアイテム数 :15,000アイテム
一 日 平 均   :12万ピース
一 日 最 大   :23万ピース
年     間   :3,100万ピース

新物流センターの情報システム関連の新技術一覧表(*1から引用)  
無線スキャン入庫検収システム
無線搭載格納・集品フォークリフト
無線LANによるスキャン・ピツキング・システム
自動カートン・ピッキングシステム
補充オートリフター・システム
オリコン・オートスタツカー・システム
配送携帯端末システム
ケース集品用ハンド・スキャナ
参考文融
*1)卸売業のパーフェクト物流(株)新和のパソコンLANと独創的な物流技術の開発
   麻田 孝治著 産能大学出版部 発行ISBN4-382-05355-2C2034
*2)日経オープンシステム1994年12月号(No.21)p227-234
   新和名古屋支店の情報/物流システム
   処理性能とシステム価格からMUMPSとPCLANを選択
事例名 総合病院情報システム(system-CHIBAⅡ)
組織・プロダクト名 千葉大学医学部附属病院
所在地 千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1
(はじめに)
  千葉大学医学部附属病院では、1975年、汎用機を用いての医事会計処理を開始して以来、病院管理システム の充実を計ると共に、1980年M言語を採用して検査室、病歴の管理とその蓄積データによる診療支援サービスを展開し、システム化を推進してきた。その結果としてMによる検査データや病歴要約のデータはすでに15年以上に渡り蓄積されている。1996年からの新システムは、従来のシステムにオーダエントリと物流管理、医療画像システム、電子カルテシステム、看護情報管理を追加したシステムである。

(システムの目的)
  本学のシステムは、単に病院管理の徹底に終わるものではなく、患者への診療行為の一つ一つにかかわる医療担当者の高い知識と、深い観察力を引き出し、患者に最適の医療サービスを提供することを目的としている。この目標達成のため医療画像のデータベースと電子カルテシステムを導入し総合病院情報システム内での積極的活用を目指している。

(システム構成)
  今回の新システムはクライアントにパソコン(DOS/V、WindowsNT)を、サーバーにUNIXワークステーショ ンを採用したクライアントサーバー方式である。また医療画像関係の機器との接続により画像データベースを構 築し、これを画像サーバとし、診療支援システムのパソコンに参照画像を表示できるシステムとなっている。医事会計システムについては汎用機を使用しており、オーダエントリーなどの他システムとの迅速で自由性の高いデータ交換を行っている。これらを構築するハードウェアは光ファイバーとATM交換機を基幹とし、イーサネットを支線とする通信ネットワークで結ばれている。
  ハードウェア構成は、汎用機1台、UNIXワークステーション24台(M言語、パソコン650台、プリンタ 300台で構成されている。診療系、部門系サーバは、プライマリ・ミラー構成をとっており自動運転機構の採用 により耐障害性にすぐれた24時間ノンストップのシステムを実現している。
事例名 奈井江町総合情報システム
組織・プロダクト名  
所在地 北海道空知郡奈井江町宇奈江11番地
奈井江町は道央空知の中心部で、石狩平野のやや北部に位置し、東は夕張山系で芦別市と、西は石狩川で浦臼町 及び新十津川町と境し、南は美唄市、北は砂川市と平坦で地味肥沃な農地で接した、東西18.9Km・南北9.9Kmに広 がる総面積88.05Km2を対する、人口8409人(Hl.9.30)の町である。交通は、函館本線と国道12号緑で本町の中央を、東側山手沿には道央自動車通が南北に縦貫し、札幌市まで68km、旭川市まで68.8Kmの距離で結ばれ、生活環境、農工生活消費流通、企業立地などの面でも恵まれている。

1.病院総合情報システム
  奈井江町では平成6年、国民健康保険病院の全面改築(総工費24億6千万円)に伴い病診連携による開かれた病院を目指し、100病床のうち12病床を町内の開業医用の入院施設とし、高度医療機器の共同利用を行うと共に、院内のLAN・電算化に踏み切った。閉院時には、ワークステーションによる医事会計システムを稼働させ、次年度には、自動再来受付機・カルテ管理機・オートエンボッサ等周辺機器と接続し、事務の効率化を図つた。また、薬剤部の自動錠剤分包機購人に伴い処方会計データを薬剤師監査用のデータとして転送している。今後の計画は、トータルオーダエントリシステムを構築していく予定である。

2.保険データパンクシステム
  奈井江町では、平成6年「健康と福祉の町」を宣言し、地域医療福祉の核となる老人総合福祉施設の建設に着手、これまでの住民基本情報をインテック(株)に委託してコンピュータ管理している方式から、インテック(株)から住民 基本情報をプロツピー経由で受け取り、病院設置のワークステーションに住民基本情報管理データベースを構築し、 「健康診断管理システム」「予防接種管理システム」を稼働させることを計画した。
  健康診断管理システムは、「住民検診」「事業所検診」「業態者検診」「告種がん検診」「結核検診」をサポートするが、事業者検診においては隣接市町村在住の町外者も含まれるため、システムにおいては町外者に関しても検診受信者に対しては独自に個人の基本情報を管理している。
  健康診断管理システムのカバーする範囲は、検診対象者の抽出、受付台帳の作成から国への老健報告書作成、道への老健補足調書、及び事後指導・訪問指導に活用する各種管理命帳や内部統計資料である。
  健康診断管理システムは、スクリーニングを目的とする一次検診と、要再検者・要精密検査者に対する追跡管理が対象となるが、検査センター(北海道対がん協会・結核予防会)で参考値として出される有所見者も管理対象とし、町独自のフォローも可能としている。
  各種がん検診結果は、北海道対がん協会からフロッピ経由で移入する。結核・肺ガン検診結果は、検診結核予防会に受付情報をフロッピーで渡し、検診結果を追加したフロッピーを受け取り移入する。また血液検査の結果については、隣接する国民健康保険病院からフロッピー経由で移入している。
  結果報告書は、対がん協会実施分については対がん協会から、奈井江町及び結核予防会実施分については本システムから出力する。
  予防接種管理システムは、「ポリオ」「麻しん」「三種混合」「風疹」「ツ反・BCG」の乳幼児を対象とした予防接種管理を行う。管理目的は、接種対象者の抽出及び接種履歴の管理であり、接種形態は「集団接種」となっている。
事例名 サン電子株式会社の新販売管理システム
組織・プロダクト名 サン電子株式会社 経常戦略サービス室
所在地 〒483 愛知県江南市古知野町朝日250  TEL0587-55-2201 FAX0587-55-3851
サン電子株式会社では、顧客サービス向上を目的こ、従来オフコンで行っていた販売管理システムを全面的に見 直し再構築を行いました。新販売管理システムに求められる条件を検討した結果、M言語を選択し開発を行いました。M言語の持徴は、非常に柔軟なプログラミング言語であり、また拡張性に優れたデータベース・システムである、ということです。この特徴は、弊社が新システム開発に必要とした条件にぴったりのものでした。
  新販売管理システムは、「最低限の費用、最短の開発期間、最良のサービスの提供」をスローガンとして開発を行いました。これらの目標をクリアし、社内の各部門からも高い評価を得ており、新規開発案件が数多く提示される状況になっています。

1.新販売管理システムの内容…販売管理システムとは何か?
  「販売管理システムとは何か?」これが新システム開発の最初の検討項目でした。様々な議論の結果「販売管理システムとは、顧客との唯一の接点である」という結論に達しました。つまり、顧客と弊社をつなぐものは 「販売履歴(受注、納品の履歴)である」という考え方です。
  そこで「販売履歴」を完璧に管理できるシステムを開発することを目的として検討を行った結果、すべての取引データを管理する「大福帳型データベースシステム」を構築することになりました。
  このような検討結果に基づいて、新販売管理システムは下記のサブシステムを中核に構築されています。
      (1)受注データ管理サブシステム
      (2)納品データ管理サブシステム
      (3)履歴照会サブシステム
  新販売管埋システムの特徴は、(3)履歴照会サブシステムにあります。履歴照会サブシステムでは、顧客からの 受注内容がどのように変化していったかを時系列に照会できるとともに、それぞれの受注に対して、どのように 納品が実施されたかが連動して照会できます。
  この履歴照会サブシステムの照会機能により、受注時単価と納品時単価の違いを読み取ることが可能であり、納品が分割して行われているとき何回で何個の納品が実施されたか、また、納品残数がどれだけあるか?といった点を読み取ることができます。

2.ユーザ部門からの評価
   ユーザ部門からは、次のような評価を受けています。
    (1)処理が速いので能率があがる。
    (2)リアルタイムに受注残数が分かるので大変便利。
    (3)細かな仕様変更にすぐに対応してくれるのでうれしい

大福帳型データベース
  すべての販売履歴データを管理
  受注データ             販売履歴照会
  納品データ             納品残数把捉
  全般的に非常に高い評価を得ています。また、今後の案件として、「初期不良品管理サブシステム」「シリアル No.管理サブシステム」「工場との連携による生産台数管理サブシステム」といったものが開発スケジュールに組み込まれています。

3.なぜ、M言語か?
  当初、M言語を選択したのは、「初期投資コストが安価である」「パソコンLAN上で動作する」「開発言語が簡単」という理内でした。これらの状況は、現時点においても変化はありませんが、実際に使ってみて次のような点を高く評価しています。
(1)データベースに対する万全のバックアップ機能(ジャーナリング機能、即時レプリケーション機能) (2)データベース分散管理機能(営業部門と工場部門でのデータ分散、及び、統合処理機能)
(3)VisualBasic(Delphi等)との組み合わせによる業務システム開発の高い生産性
  M言語でなければ実現できなかつたと考えられる業務システム機能を数多く挙げることができます。これらの機能はM言語以外の手段でも実現できたかもしれません。しかし、M言語ほど短期間でスムーズな開発ができたかどうかは疑問が残るところです。
  弊社では、新販完管理システムの開発にM言語を選択したことを非常に幸運だったと感じています。

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