Mシステムは、マルチユーザー・マルチタスクのデータベース・システムです。ハードディスクをメインメモリーと同等に扱え、BASICに似た簡単な命令で、数百程度の個人データベースから百万件に及ぶ大規模なデータベースまで作成することができます。
このシステムは、1960年代後半に米国マサチューセッツ総合病院のコンピュータ科学研究所で開発され、1977年に米国規格協会(ANSI)標準に、1992年に国際規格(ISO)標準に、1995年にJIS標準に制定されました。当初は、医療情報分野を中心として発展してきましたが、このシステムが持つ柔軟なデータ構造、文字列処理機能、システム開発の高生産性、ネットワーク対応、コストパフォーマンスの良さから単に医療分野だけでなく、一般のデータベース(図書館、特許管理、銀行、財務管理、物流・在庫管理など)システムに広く用いられています。